先日取材で行ったのが知多郡の阿久比町。阿久比は英比とも書きますが、ここに坂部城(阿久比城)址がありまして、このお城には戦国時代末期、徳川家康の生母である於大が住んでいました。この人は久松俊勝という武将の後妻になって、家康の異父兄弟3人を産んでます。この3人はやがて家康に取り立てられるのですが、利勝の長男(於大が母ではない)は何だかんだで自死に追いやられてしまいます。戦国時代ってある意味わかりやすいです。
それはそれとして、その阿久比城の北側に位置するのが手打めん処富士本です。お城みたいな立派な戸建ての郊外店で、駐車場もたっぷり。クルマ社会の知多半島ですから当然ですね。麺打ち場では二代目?と思しき若い方が作業してました。さて個々の場合、うどん、そばはありますが残念ながらきしめんはありません。きしめんがない場合は当然、味噌煮込みにいきます。味噌煮込みはまたこの店のウリでもあるようです。素の味噌煮込みは780円、玉子入りで850円、親子だと930円となかなかのお値段。これは期待できます。小ご飯180円つけたら、玉子入りでも1000円超えですからね。
運ばれてきた味噌煮込みは、これは確かに美味しい。麺はみそにこらしい硬いものですが、やたらに硬くなくて、麺らしいしなやかさも感じられます。揚げ、ネギ、かまぼこ、しいたけも程よく上品で、何よりトロリとした味噌スープは煮詰まるほどにドロドロになり、まあ美味しいこと。御飯のオカズに味噌煮込み。食べたことない人にはわからないでしょうけど、これが王道ですね。白菜の漬物にスリ胡麻がかかっているのも王道です。
この店は味噌煮込み以外にしょうゆ煮込みもあります。つまり煮込みは味噌味か醤油味が選べるわけです。さらに鍋焼きうどんもあり、こちらも味噌と醤油が選べます。これには能書きがありました。それによると「煮込みはうどんを直に土鍋に入れて作ります。うどん粉の旨味を含めて煮込みますので、とろみが出ます。鍋焼きは釜でゆでたうどんを土鍋に入れるので柔らかくつるつるした仕上がりです。しかし煮込まない分、餅は入れられません。」とのこと。名古屋の味噌煮込みは、うどん粉ごと煮込むのであのとろみが出るのです。こうなると今度はしょうゆ煮込みも食べてみないと。
店舗情報
店名 | 手打めん処富士本 |
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住所 | 知多郡阿久比町白沢字二反ノ田53-1 |
電話番号 | 0569-48-7105 |